BASEで無料でネットショップを開設できますが、販売手数料は合計6.6%+40円と、初心者でも手が届く半面、売上が伸びると他社との差が顕著になります。
月商10万円を1年間続けた場合、BASEとカラーミーショップでは年間約7万円の差が生まれます。
キーポイント
- BASEの手数料は「販売手数料3.6%+40円」と「サービス利用料3%」を合わせた合計6.6%+40円(スタンダードプラン)
- BASEには月額5,980円のグロースプランもあり、決済手数料が2.9%〜に下がる。月商約17万円が乗り換え分岐点
- 月商10万円・1,000円商品を1年間販売すると、BASEはSTORES(78,936円)と比較して年間で約48,000円もコストが高くなります
- 月額固定費ゼロは売上ゼロ期のリスクを下げる。初期テスト運用に向いている
- BASE向きは「低価格帯商品・副業・テスト販売」、本格運用ならグロースプランまたは他社への移行を検討
BASEの手数料は実際に高いのか?

BASE
は月額0円でネットショップを開設できますが、商品が売れるたびに合計6.6%+40円の手数料が発生します(BASE公式、2025年)。同カテゴリのSTORESスタンダードプランの販売手数料は3.6%、カラーミーショップ スモールは4%と、BASEの販売時手数料はやや高めの設定です。
固定費をゼロにして開店の障壁を下げる代わりに、販売手数料を高めに設定する。これがBASEのビジネスモデルです。売上が少ない段階では月額ゼロが強力なメリットになります。しかし月商が増えるにつれて、手数料の絶対額も増えていきます。
BASEで発生する4つの手数料
BASEの手数料体系はシンプルで、以下の4種類だけです。
| 手数料の種類 | 金額 | 発生タイミング |
|---|---|---|
| 販売手数料 | 販売価格×3.6%+40円 | 商品売上ごと |
| サービス利用料 | 販売価格×3% | 商品売上ごと |
| 振込手数料 | 250円 | 売上振込申請時 |
| 事務手数料 | 500円(2万円以上は無料) | 売上振込申請時 |
販売ごとの実質負担は6.6%+40円です。1,000円の商品なら106円(約10.6%)、5,000円の商品なら370円(約7.4%)が差し引かれます。商品単価が上がるほど、40円の固定部分の影響が小さくなるため手数料率は下がります。
実際に1,000円台の小物アクセサリーをBASEで販売したケースでは、1件あたり100円超の手数料負担が積み重なり、月30件を超えたあたりからSTORESへの乗り換えコストを検討し始める運営者が多いです。
売上振込の仕組みと注意点
振込手数料は250円、事務手数料は500円(ただし1回の振込金額が2万円以上なら無料)です。売上申請から口座への入金まで10営業日(土日祝を除く・約2週間)かかります。
資金繰りを急ぐ場合は「お急ぎ振込」オプション(手数料1.5%)を利用すると最短翌営業日に入金されます。通常振込と比べてコストはかかりますが、仕入れや制作費の支払いタイミングが重なる際の選択肢として知っておくと便利です。
振込タイミングは任意で申請できるため、まとめて申請すれば事務手数料を節約できます。月2回以上申請する場合は、2万円以上をまとめて1回で申請する習慣をつけましょう。
他ネットショップとの手数料を比較するとどうなるか?

手数料比較で見落とされやすいのは「月額固定費の有無が損益分岐点を大きく動かす」点です。月商が低い段階では月額ゼロのBASEが有利ですが、一定の売上を超えた瞬間、月額制サービスのほうが年間コストで逆転します。その分岐点を知ることが、ショップ選びの核心です。
比較対象として採用した2サービスの概要は以下のとおりです。
| サービス | プラン | 月額費用(税込) | 販売手数料 |
|---|---|---|---|
| BASE | スタンダード | 0円 | 6.6%+40円/件 |
| BASE | グロース | 5,980円 | 2.9%〜+40円/件 |
| STORES | フリー | 0円 | 5% |
| STORES | スタンダード | 3,278円 | 3.3% |
| カラーミーショップ | レギュラー | 4,950円 | 決済手数料4%〜 |
1,000円商品・月商10万円で1年間販売した場合の比較
副業ネットショップが最初の目標にすることが多い「月商10万円」を基準に、月100個販売(1,000円×100個)を1年間続けた場合の年間コストを計算しました。BASEの40円/件固定分が年間48,000円分かさむことが、差の主な原因です。
| 費用項目 | BASE(スタンダード) | BASE(グロース) | STORES(スタンダード) | カラーミー(レギュラー) |
|---|---|---|---|---|
| 月額費用(年計) | 0円 | 71,760円 | 39,336円 | 59,400円 |
| 販売手数料(年計) | 127,200円 | 34,800円 | 39,600円 | 48,000円 |
| 年間合計 | 127,200円 | 106,560円 | 78,936円 | 107,400円 |
計算式の内訳
- BASE スタンダード: (1,000×6.6%+40)×100個×12ヶ月 = 127,200円
- BASE グロース: 5,980×12 + (1,000×2.9%+40)×100×12 = 71,760+34,800 = 106,560円
- STORES スタンダード(税込): 3,278×12 + 1,000×3.3%×100×12 = 39,336+39,600 = 78,936円
- カラーミー レギュラー(税込): 4,950×12 + 1,000×4%×100×12 = 59,400+48,000 = 107,400円
このシナリオではSTORESスタンダードが最安(78,936円)で、BASEスタンダードと比較すると、年間で約48,000円もコストが安くなります。BASEグロースプランとカラーミーレギュラーはほぼ同水準(約106,000〜107,000円)で、BASEスタンダードより約20,000円安い結果です。
10,000円商品・月商10万円で1年間販売した場合の比較
商品単価が上がると、BASEの40円/件固定分の影響が小さくなり、スタンダードプランの差は縮まります。月10個販売(10,000円×10個=月商10万円)を1年間続けた場合の計算です。
| 費用項目 | BASE(スタンダード) | BASE(グロース) | STORES(スタンダード) | カラーミー(レギュラー) |
|---|---|---|---|---|
| 月額費用(年計) | 0円 | 71,760円 | 39,336円 | 59,400円 |
| 販売手数料(年計) | 84,000円 | 34,800円 | 39,600円 | 48,000円 |
| 年間合計 | 84,000円 | 106,560円 | 78,936円 | 107,400円 |
計算式の内訳
- BASE スタンダード: (10,000×6.6%+40)×10個×12ヶ月 = 84,000円
- BASE グロース: 5,980×12 + (10,000×2.9%+40)×10×12 = 71,760+34,800 = 106,560円
- STORES スタンダード(税込): 3,278×12 + 10,000×3.3%×10×12 = 39,336+39,600 = 78,936円
- カラーミー レギュラー(税込): 4,950×12 + 10,000×4%×10×12 = 59,400+48,000 = 107,400円
単価が10倍になるとBASEスタンダードの年間コスト(84,000円)はSTORES(78,936円)と約5,000円差にまで近づきます。ただし月商規模が大きくなるにつれて差は再び広がるため、月商が安定してきた段階で改めて計算し直すことをおすすめします。なお、この月商水準ではBASEグロースプランへの切り替えは割高になります。
BASEが向いているケースはどんな人か?

BASE
の最大の強みは「月額固定費ゼロ」です。経済産業省の調査では、国内EC市場は2023年に約24.8兆円規模に達し(経済産業省「電子商取引に関する市場調査」、2024年)、参入者も増えています。しかし多くの初心者ショップは最初の数ヶ月間、ほぼ売上ゼロからスタートします。その期間に固定費がかからないBASEは、資金リスクを抑えたいスタートアップに適しています。
開設・運用がシンプルで始めやすい
BASEはアカウント作成から商品公開まで最短数時間で完了します。HTML・CSSの知識は不要で、決済設定もワンクリックで対応できます。
Googleの検索エンジンが新しいショップを認識し、検索結果に反映するまでには一般的に3〜6ヶ月かかります。その期間に余計な固定費を払わずに、商品の見せ方やSNS運用のノウハウを積み上げることができるのがBASEの利点です。
集客力の弱さはSNSで補える
BASEには他社モール(Amazon・楽天)のような既存の集客力がありません。STORESも同様です。自分でアクセスを集める必要があります。
InstagramやX(旧Twitter)などのSNSを活用して外部からトラフィックを引き込む設計が必要です。SNSフォロワーが数百人を超えてくると、BASEでも安定した売上が期待できます。SNS運用の成果が出るまでの期間、固定費ゼロのBASEはリスクが小さい選択肢です。
集客力の弱さはSNSで補える
BASEには他社モール(Amazon・楽天)のような既存の集客力がありません。STORESも同様です。自分でアクセスを集める必要があります。
InstagramやX(旧Twitter)などのSNSを活用して外部からトラフィックを引き込む設計が必要です。SNSフォロワーが数百人を超えてくると、BASEでも安定した売上が期待できます。SNS運用の成果が出るまでの期間、固定費ゼロのBASEはリスクが小さい選択肢です。
BASEグロースプランへの切り替えが有効な月商は?
BASEには月額5,980円のグロースプランがあり、決済手数料が2.9%〜に引き下がります。同じBASE内でプランを変えるだけでよいため、商品データの移行作業が不要な点がメリットです。
1,000円商品・月100個販売(月商10万円)のシミュレーションでは、スタンダードの127,200円に対しグロースは106,560円とまだ割高です。グロースが元を取れる月商の目安は約17万円(月100個販売なら商品単価1,700円超)です。月商17万円を安定して超えるようになったら、まずグロースプランへの切り替えを検討し、さらに売上が伸びたらSTORESへの移行を考えるという2段階の判断が合理的です。
他サービスへの乗り換えタイミングはいつか?
運営経験者の声をまとめると、月商が安定して5万円を超えたあたりで「もっとSEO設定を細かくしたい」「固定費を払ってでも手数料を下げたい」という声が増えます。月商10万円が継続できる見通しが立ったら、STORESスタンダードへの移行を検討する価値があります。
移行の手間としては、商品データのCSVエクスポート・インポートが主作業です。ドメインを取得済みなら転送設定が必要です。作業時間は慣れれば半日程度です。
よくある質問(FAQ)
Q1. BASEの手数料は毎月いくらかかりますか?
月額固定費はゼロです。手数料は販売ごとに発生し、1件あたり販売価格の6.6%+40円です。月商10万円(1,000円商品×100個)なら毎月約10,600円が手数料として差し引かれます。年間では約127,200円の計算です(BASE公式料金、2025年)。
Q2. BASEとSTORESでは、どちらの手数料が安いですか?
月商10万円・1,000円商品の場合、STORESスタンダード(月額3,278円税込、手数料3.3%)の年間コストは約78,936円で、BASEスタンダードの127,200円と比較すると年間で約48,000円もコストが安くなります(2026年4月試算)。月商が少ない初期段階ではBASEが有利です。月商5万円超が安定してきたらBASEグロースプランまたはSTORESスタンダードへの切り替えを検討しましょう。
Q3. カラーミーショップとBASEはどちらがおすすめですか?
本格的に売上を伸ばすならカラーミーショップが有利です。ただし現在の主力はレギュラープラン(月額4,950円)で、月商10万円・1,000円商品の年間コストは約107,400円とBASEグロースと同水準になります。SEOカスタマイズの自由度が高く、高回転・多品種なショップ運営に向いています。まず試したい・副業でゆるく始めたい場合はBASEの月額ゼロが強力な選択肢です。
Q4. BASEの振込手数料を無料にする方法はありますか?
1回の振込申請額を2万円以上にすることで事務手数料500円が無料になります。振込手数料250円は常に発生しますが、申請をまとめることで事務手数料の節約が可能です。月1回・2万円以上をまとめて申請するのが最もコストを抑えられる方法です。
Q5. 副業でBASEを使う場合、確定申告は必要ですか?
副業の年間所得が20万円を超えると原則として確定申告が必要です(国税庁「所得税の確定申告」、2025年)。BASEの売上から手数料を差し引いた純利益が基準になります。年商が増えてきたら早めに税理士や税務署に相談することをおすすめします。
まとめ
BASEは初期コストがゼロで、ネットショップ運営の入門として優れています。月額固定費がかからないため、売上ゼロ期のリスクを最小限に抑えられます。これは他の月額制サービスにはないメリットです。
しかし月商が安定し始めると、6.6%+40円の手数料が年間コストに大きな差をもたらします。月商10万円・1,000円商品では年間約127,200円のコストとなり、STORESスタンダード(78,936円)と比較すると年間で約48,000円もコストが高くなります。売上が伸びたタイミングが、プラットフォームを見直すサインです。
判断の目安は次の2段階です。月商17万円超 → BASEグロースプラン(月額5,980円・手数料2.9%〜)に切り替える。月商が継続的に伸びてきたら → STORESスタンダードへ移行する。まずBASEで商品テスト・SNS集客の基礎を固め、数値を見ながら段階的に最適化していく戦略が、コスト効率と運営リスクのバランスを取る最善の方法です。