公開日:2019/06/08
最終更新日: 2021/12/04

Amazonのマーケットプレイスでは返品なんて日常茶飯事です

本記事のリンクには広告が含まれています。

Amazonのマーケットプレイスで商品を販売しているとこんなに返品があるの?と思うような返品率に驚かれると思います。

Amazonでは商品返品に対するハードルが低く、Amazonからの購入や、FBA出品者からの購入では送料無料で返品が可能です。ユーザーに非常に便利なサービスの反面、販売側からすると返品の多さは困ったものです。

以下では、Amazon販売での返品にはどういったものがあるのかを書いていこうと思います。

Amazonの返品率はどのくらいなのか?

Amazonの返品率はどのくらいなのか?

実際にAmazonの返品率はどの程度なのかというと以下になります。

Amazonの返品率は1〜2%程

Amazonの返品率は1~2%で、100件中1~2件が返品されることになります。大口出品の方は月に50件以上の販売数があると思いますので、月に1件は返品があるかと思います。

私の場合の約2%程の返品率になりますので、毎月数件ずつ必ず返品が発生しています。

Amazonでの返品理由で多いものは?

毎月のように発生する返品商品ですが、どういった理由で返品されるのでしょうか?

Amazonでは商品の返品時に返品理由を選択することができ、それらの元にある程度の傾向を見ることができます。中には返品理由のわからないモノも含まれてはいます。

私の場合は、返品される理由には主に以下のようなものがあります。

  • 間違えて注文した
  • 輸送箱と商品に損傷がある
  • 商品に不具合がある
  • 配達先での受け取り拒否
  • 都合により不要になった
  • Amazon以外でより安い商品が見つかった

上記のがAmazonでの主な返品理由になります。これらの中で特に多いのが配達先での受取拒否。代引きなどの注文で、商品が受け取られることなくAmazon倉庫に戻されるパターンがよくあります。

返品された商品はどうなるのか?

返品された商品はどうなるのか?

返品される商品でも自己発送の場合と、FBA商品の場合は少し違います。

ここでは主にFBA商品について扱いますが、自己発送の場合には出品者側にある程度の選択しがあります。

それは返品にかかる送料と、返金額の設定です。返品にかかる送料は無料に設定することも、購入者負担にすることも可能です。返金額についても事前に入力されたルールで返金することができます。

FBA商品の場合には返送費用は出品者側の負担で、返金に関してはAmazonと同じになります。

ただし、FBA商品の返金は実際にはほぼ全額が返金されるのが現状です。

商品が開封されていても、商品が破損していても返品された場合には全額が返金されます。それらを利用した悪質な購入者の頭を悩ませる点ではありますが、その点については後で記載します。

検品後問題のない場合には再販売

返品される商品の中には再販しても問題のない商品もあります。

お客様の元に届いたが、未開封のまま返品されたり、受取拒否されそのまま返品された商品などがこれに当たります。

FBA倉庫(フルフィルメントセンター)に商品が戻されたのちに検品され、問題がなければそのまま再販売されます。

商品の破棄または返送

商品が開封されて返品された場合、パッケージの傷みなどを理由に返品された場合、商品に不具合があった場合などはFBA倉庫に到着後検品され販売時のコンディションと同一でない場合には販売不可在庫として扱われ、そのままではただ保管されるだけの商品になります。

FBA倉庫では商品コンディションを変更することができないため、販売不可在庫が発生した場合には破棄または返送する必要があります。

商品を破棄する場合
標準商品10円、大型商品21円

商品を返送する場合
標準商品51円、大型商品103円

上記が破棄、返送の場合にかかります。販売不可在庫となった後もAmazonの手数料、在庫保管手数料が加算されるため、早めに破棄もしくは返送されることをおすすめします。

返品・交換の条件

返品・交換の条件

Amazonではお客様からの返品に一定の条件が設けられています。

まず、Amazon商品の返品可能な期限は商品到着後30日以内となっていて、30日を過ぎると返金額が20%減額されます。Amazonが販売し、発送する商品に関しては交換対応も可能ですが、FBAの場合には原則として交換対応はしていません。

お客様都合の返品・交換
未使用かつ未開封の場合: 商品代金(税込)を全額返金します。
開封済みの場合: 商品代金(税込)の50%を返金します。

Amazonでの返金は上記になりますが、FBAにも同様の条件が発生しています。

商品の返送に関しては着払いでの返送になるため、購入者側の金銭負担はほぼありません。出品者出荷の場合には個別に設定された送料にて返送する形(送料を購入者負担にする)などもありますが、Amazonから出荷された商品では返送費用は購入者にはかかりません。その代わり、FBA出品者に対し費用が請求されます。

FBAの場合

FBA商品は基本的にはAmazonと同じ条件にて返品対応がなされます。ただし商品交換に関するお問い合わせでは、FBA商品は基本的に交換対応は行なっていないため、交換希望のお客様の場合にはAmazonより問い合わせの連絡が送られてきます。ですが、先ほども書いたようにFBAでは交換対応ができないため、商品を返品してもらった上で再度商品を購入してもらう形になります。交換できる商品が無い場合などは、原則交換対応は行なっていないと説明すると良いでしょう。

返金に関しては多くの場合全額が返金されます。過去に経験した例では、

  • 別の商品が返品された
  • 外箱のみで中身が返品されなかった
  • 外部からの圧力によりバラバラに破損した状態で返品された

上記の状態でも全額返金されます。Amazonに対し、明らかに購入者側に問題のある場合に返金に関しては確認を取ることをおすすめします。返品された商品は検品されたのちに返金されるとなっていますが、現状では返品された場合には全額返金されると考えて良いと思います。

商品が販売不可在庫として返品された場合には、速やかに商品を返送してご自身の目で検品されることをおすすめします。

悪質な返品をする購入者も…

悪質な返品をする購入者も…

Amazonでは購入者に対して非常に利便性の高いサービスを提供します。商品を返品するとほぼ間違いなく全額返金される実態を知っていて、それを悪用する方がいるのも実態です。以下では、悪質な購入者の例について書いてみます。

代引きにより注文での受け取り拒否

ネット購入には不安がつきものです。実際に現物の商品を確認するまで可能であれば、検討する猶予が欲しい方も多いはず。よく分からない店舗からの購入の際は代引きで購入しそのまま受け取る場合もあれば、気が変わって受け取らずに返送される場合もあります。

Amazonでは出品者同士の妨害目的で利用される手法の一つとしてもよくみられる方法です。ネット上にはいろんな方の連絡先情報が載っていますから、他人になりすまし、妨害したい相手の商品を他者の住所に送りつけるという手法です。もちろん送りつけられた側は身に覚えの無い注文に対しては受け取りたくありませんし、妨害された側は販売機会を逃すうえFBA出荷に対する手数料まで加算されてしまうため非常に悪質な行為です。

商品のすり替え・抜き取り

FBAではどんな商品状態で返品されても全額返金されてしまうため、商品がすり替えられていても返品できてしまいます。例えば古くなった家電等で同一商品をAmazonで購入し、新品と入れ替えて返品することもできてしまいます。

商品の抜き取りも可能です。
付属の特典のみを抜き取り返品したり、中身が無かったと箱のみを返品しても全額返金されてしまいます。

使用後30日以内に返品

アメリカのAmazonでは以前からみられた傾向ですがユーザーファーストなAmazonの姿勢を逆手にとって、30日間の返品期限まで商品を利用し返品するユーザーが徐々に浸透してきました。アパレルやアウトドアやジュエリーなど一時的に使用したのち返品を繰り返す。Amazonの仕組みを悪用した方法はおそらく日本でも浸透していくでしょう。

まとめ

Amazonで商品を販売していくには返品はつきものです。中には悪質な購入者も含まれるためあまり神経質になりすぎると疲弊してしまいます。必ず数パーセントの返品があるのであれば、事前にその数字を見越した上で取り組むのが良いでしょう。

返品された商品は再販が難しく破棄せざる得ないこともあるかもしれませんし、そのまま販売可能な場合もあります。余裕を持った在庫管理によって日々の業務を円滑にしましょう。

人気記事Amazon(FBA)の手数料について総まとめ