Amazonで返品の際、中身をすり替える悪質なユーザーが年々目立つようになってきました。
以前は返品の容易なFBA商品を狙ったすり替えが横行していましたが、Amazon出荷商品も狙われるようになり悪質さが増しています。
ユーザーファーストなAmazonだからできる方法ですが、セラーからすると大変悪質なユーザーです。
本記事の内容
- Amazon商品のすり替えとは?
- Amazonセラーにできる対策とは?
- Amazonで販売する上での注意点
すり替えの仕組みと狙われやすいユーザーと注意点について解説していきます。
年々増えつつある印象のある悪質ユーザーですが対策方法を身につけ、損失を可能な限り小さくしていきましょう。
目次
Amazon返品商品のすり替えとは?
AmazonのFBAには商品の「すり替え」によって得しようとする悪質なユーザーが存在します。
FBA商品は返品が容易にで多くの場合、商品を返品すると全額返金で対応してもらえるため、その点を悪用し商品をすり替えて代金は返金してもらうという方法です。
Amazonの返品商品の現状
FBA商品を返品すると多くの場合商品代金全額が返金されます。
商品代金が全額返品されている実態があるため、悪質なユーザーは商品をすり替えても返品することができます。
Amazonでは返品交換の条件として以下のように定めています。
お客様都合の返品・交換
- 未使用かつ未開封の場合: 商品代金(税込)を全額返金します。
- 開封済みの場合: 商品代金(税込)の50%を返金します。
この部分のみを見ると開封済みの商品の場合には商品代金の50%が返金されると思うかもしれませんが、その下には別の条件として以下のように記載されています。
トラブルや不具合による返品・交換
- 商品代金(税込)、配送料・手数料およびギフトラッピング料を全額返金または同一商品と交換します。
上記のように、商品に不具合があった場合には全額返金すると記載されています。
つまりは返品理由が不具合ならば、商品状態に限らず商品代金は全額返金されます。
そんなバカなと思われるかもしれませんが、実態としてFBA商品は返品されるとほぼ全額返金されます。
Amazon返品商品のすり替えとは?
Amazon返品商品のすり替えとはどんなものがあるのかというと以下のようなものがあるかというと
- 初回特典の特典のみを抜き取り商品を返品する
- 使い込んで不要になった商品と同一の新品商品を購入し交換・返品する
- Amazonで新品商品を購入し、中古で購入した商品を返品し差額を得る
- 中身だけ抜き取りパッケージのみ返品する
上のようなものがありますが、商品の不具合により返品すると全額返金されてしまいます。
主にFBA商品が標的になる
ユーザーファースト、顧客第一のAmazonでは過度な保証を悪用する一部のユーザーがいるのが実態ですが、すり替えで損をするのは出品者です。
返品される代金の原資は出品者の売り上げからで、出品者に手元に残るのが全く別物になった商品です。
Amazonで悪質な返品への対策はしていない?
Amazonに損失がないため、現時点ですり替えなどの悪質な返品に対する対策はAmazonではとられていません。
FBA商品が返品されると、フルフィルメントセンター内で商品の検品が行われることになっていますが、実際には目視確認程度であると思われます。
なので、商品が返品されてからではセラー側にできる対処はほぼありません。
セラーにできる対策とは?
購入者が商品を返品した際に問題が発生すると保証の申請ができるように、出品者も保証の申請をすることができます。
出品者側の言い分が通れば返金額の減額等ができますが、そのためには返品商品の不備について出品者側が説明しなければいけません。
そのためには商品が返品されてから動いたのでは時すでに遅しなので、商品のFBA納品前、販売前に対処しておく必要があります。
商品のシリアルナンバーを控えておく
シリアルナンバーなどの商品個別に識別可能なものがある場合にはそれを控えておくのが一つの手段です。
高額商品や家電の一部商品などでは商品を特定できるものがあるため、写真に残しておくなどの方法で証拠を残すことができます。
商品の販売前の状態を記録しておく
購入特典などの抜き取りの場合には、「到着したが特典が付属していなかった」などの理由で商品不備を訴えることができます。
そのため、販売前の状態を画像などで残しておくのが有効です。
DVDのパッケージのみ返品され、「中身が入っていなかった」という理由で返品されたこともあります。未開封商品の中身が入っていたことが証明できなかったため、その際は全額返金で対応しました。
このようにどうにもならない場合もあります。
自己発送を利用する
FBAを利用せず自己発送を使うというのも有効な対抗手段です。
FBAの返品・返金のポリシーはAmazonに従うとなっているため出品者では変更することができません。
ですが、自己発送の商品の場合には返品条件を個別に設定することができます。返品にかかる送料を購入者負担にしたり、全額返金の条件を変更するなどの対策を打つことができます。
Amazonで商品を販売する上での注意点は?
セラーにとって悪質なユーザーは悩みの種です。
ですが、悪質なユーザーはごく一部に過ぎず多くのユーザーは良識にある方だということを忘れないでください。
Amazonで販売しているとよく商品が返品されますが、ほとんどの場合は悪質なケースではありません。
悪質なユーザーに気を取られず、より良いサービスが提供できるように努力した方が良いと思います。
まとめ
悪質なユーザーに出会ってしまったら損失を最小限に抑えるように行動してください。中古商品のなってしまった商品も販売するなり破棄するなりの方法は考えらえます。
余計なことに思考を取られ、無駄な時間を過ごすことが一番の損失だと思います。