会計ソフトの利用者割合ではクラウド型の会計ソフトが人気です。
以前まではインストール型のソフトが主流でしたが、スマホやネット回線の高速化によりあっという間にクラウド型の利用者が増加するようになりました。
クラウド型だからこその機能も多く利用者にとってもメリットが豊富です。
本記事の内容
- クラウド会計ソフトのメリット6選
- クラウド会計ソフトのデメリット4選
- インストール型・クラウド型会計ソフトの違い
本記事ではクラウド型会計ソフトのメリットとデメリット、まだまだ人気のあるインストール型会計ソフトとの違いについて解説していきます。
クラウド型会計ソフトは年々進化が進み、毎年のように新しい機能が追加されています。各社新機能を搭載すると他社も追従する形で、機能面ではどこも優秀なソフトになっています。
目次
クラウド会計ソフトのメリット6選
クラウド会計ソフトの大きな特徴はインターネットを利用したサービスだという点です。
ネット回線を使うことで外部データを取り込み情報処理の自動化することにより、利用者にとってのメリットが多数あります。
クラウド会計ソフトのメリット
- 常に最新バージョン
- 自動で取り込み自動で仕訳
- データを常にバックアップ
- どこからでもアクセスできる利便性
- リアルタイムで財務状況をチェック
- 税理士との連携もスムーズ
ネット回線を利用しているからこそできる連携機能で多くの機能が実装されています。
常に最新バージョンが利用できる
インターネット経由で使用するため、サイトを開けば常に最新の状態で利用することができます。
アップグレードパッケージを購入し、インストールし直すような手間もなく利用することができます。
新機能の搭載や不具合の解消についての対応も早く、税率の変更など日々変化する税制に対しても柔軟に対応することができます。
自動で口座情報を取り込み、自動で仕訳
インストール型と大きく異なる機能の一つが自動仕訳です。
銀行口座、クレジットカード、ネットビジネスなど、ネット回線でつながる様々なサービスと連携し、取引履歴や利用履歴を自動で取り込み仕訳情報を作成してくれます。
個人情報を会計ソフト運営者に見られたくないなどの理由がなければ、業務効率化のためになくてはならない機能の一つです。
会計データを常にバックアップ
サーバにデータが保存されているクラウド会計ソフトならバックアップの心配がありません。
ローカル環境にデータが保村されたPCはいつも突然壊れるかわかりません。
HDDも何年も使えば書き込みが遅くなってある日突然動かなくなることがあります。
データのバックアップも手動で行う必要がありますし、何年分もの会計情報を保存しておくのは不安です。
クラウドにデータを保存していれば、2重3重にバックアップを取っているので万が一の場合にも安心。過去のデータと合わせて紛失する危険性は極めて低くなります。
どこからでもアクセスできる利便性
クラウド会計ソフトはどんなデバイスでどこからでもアクセスして情報を確認できます。
インストール型の場合はインストールできる台数に限りがあるため、PCからしかデータを確認することができません。
ネットの閲覧できる端末ならなんでも接続できるクラウド型は、場所も端末も選びません。
Macユーザーにとっては対応する会計ソフトの少ないことから、ブラウザで利用するクラウド会計ソフトはOSの対応状況を気にせず利用できます。
リアルタイムで財務状況をチェック
保存されている会計情報は常に最新になっています。
どんなデバイスからでもアクセスできるので、空き時間を利用し取引情報をチェックしたり、手動で情報を入力することができます。
キャッシュフローのグラフ化にも対応しているため、仕訳情報を視覚的にわかりやすくまとめ業務改善を図ることができます。
税理士との連携もスムーズ
ブラウザ経由で閲覧できるクラウド会計ソフトなら税理士との連携もスムーズです。
インストール型の場合はインストール台数に限りがある、ネットで接続されていないので情報を同期できないなどの理由で他人との情報共有しにくい仕組みになっています。
クラウド会計ソフトなら、インストール台数や閲覧先を機にすることなく利用できるので、税理士との情報共有がスムーズです。
クラウド会計ソフトのデメリット4選
クラウド会計ソフトのデメリットについても触れておきます。
クラウド会計ソフトのデメリット
- ランニングコストの増加
- 利用にはインターネット環境必須
- 完全自動化ではない
- 現金取引の入力は苦手
インストール型にも共通する会計ソフトのデメリットもありますが、使用するにあたって気をつけておいたほうがいい点を解説していきます。
ランニングコストの増加
インストール型会計ソフトと比較すると利用料は高くなります。
クラウド会計ソフトは月額、または年額で利用料を支払うサブスクリプションサービスになっています。
1ヶ月の利用料は1,000円程度ですが、インストール型と比較する1年間の利用料は高くなっています。
買い切りとなるインストール型とは違い2年目以降も毎月利用料を払い続けなければいけないので、ランニングコストは確実に増加してしまいます。
月毎の契約なので、別サービスに変更を検討する際のハードルが下がるという利点もあります。
インターネット環境がなければ利用できない
クラウド会計ソフトはインターネット回線が繋がった状態でないと利用できません。
ノートPCを持ち出して外出先で開きたい場合にはWifi接続可能な環境でないと会計ソフトにアクセスすることができません。
回線速度の極度に遅いネット環境下ではページの閲覧にストレスを感じることがある点もインターネットだからこそのデメリットと言えます。
インストール型の場合はネット回線を気にせず利用できるので、利用状況によってはそちらの方が作業しやすいこともあります。
完全自動化はできない
自動化を進めているクラウド会計ソフトでも完全自動で全てが処理できるわけではありません。
自動で取り込んだ取引情報も、それが正確な情報かどうかをAIは判断できないので、人間の手で1件ずつ登録していく作業が必要になります。
各メーカー自動効率化に力をいれているので、これから改善されていくでしょう。
現金取引の入力は苦手
自動仕訳の利便性に慣れていると、現金取引などの取引を手入力した際に不便を感じます。
現金で取引した場合は自分で仕訳内容を入力しなければいけません。
スマホカメラを利用したスキャン機能も充実していますが、読み取り精度も完璧ではないので目視での確認が必要になります。
現金取引がメインの方はクラウド会計ソフトのメリットが少なくなるでしょう。
インストール型・クラウド型会計ソフトの違い
オススメの会計ソフトはクラウド会計ソフトですが、利用環境によってはインストール型の会計ソフトの方が良い場合もあります。
選択肢をクラウド会計ソフトだけに絞らず、インストール型会計ソフトの特徴とも比較しながら検討してみます。
会計ソフト種類の主な違い
クラウド型・インストール型の会計ソフトの主な違いは次のような点があります。
会計ソフトの違い
クラウド型 | インストール型 | |
---|---|---|
利用料 | 課金制 | 買い切り |
利用端末数 | 無制限 | 1台 |
利用デバイス | PC、スマホ、タブレット | PC |
利用環境 | ネット回線接続 | 制限無し |
対応OS | Windows、Mac | Windows(一部対応ソフトあり) |
利用料金ではやはりクラウド型の方が高くなります。
1年間で見た場合、インストール型会計ソフトを毎年買い換えたとしても購入金額は安くなります。
インストール型会計ソフトには取引情報の自動取得機能はありませんが、取引件数が少なければ手作業での入力も苦ではありません。
環境にあった会計ソフトを選択しましょう
機能面の充実しているクラウド会計ソフトですが、ランニングコストがかかってしまいます。
1ヶ月間の取引件数が多い場合はクラウド会計ソフトのように自動化できる会計ソフトの方がオススメです。
取引件数が少なく手作業での入力が苦にならない件数ならインストール型会計ソフトであっても問題なく利用できます。
ご自身の環境に合わせて会計ソフトを選択してもらえれば良いでしょう。
まとめ
クラウド会計ソフトは年々機能が追加され使いやすくなってきています。
以前まではインストール型会計ソフトが主流でしたが、利便性が高いこともあってクラウド会計ソフトのシェアの伸びは圧倒的です。
各社が力を入れていることもあって機能面の向上や価格の下落など日々更新されているような状態です。
一度試してみて使いやすいものを選択してみるのもアリです。