副業でも確定申告をするようになると「経費」にできるお金が重要になってきます。
経費をたくさん使えば所得を少なくできるので、無駄遣いはせずに賢く使いたいものです。
- 何が経費にできるのか
- 何が経費にできないのか
あまり理解せずに経費に加えていたり、経費にできるのに計上していなかったり、専門知識がないと判断できない部分もあります。
何が経費に「できるのか」「できないのか」のラインは比較的明確です。
また、経費を管理する上で大事な証拠物件(レシート)の重要性についても書いてみようと思います。
この記事では
- 何が経費にできる、またはできないのか
- 経費にとって大事な証拠書類の扱い方
上記の経費に関する悩みについての説明をしていきます。
目次
副業の確定申告で経費になるのはどんなもの?
副業といってもいろんな稼ぎ方があります。
稼ぎ方によってはアルバイトのようなに会社からの給与とは別の給与をもらうこともできますが、その場合は経費を場面はありません。
給与所得以外の稼ぎ方なら経費を使って売上を得ることになります。
経費は確定申告の際に売上同様に大切な数字の一つになります。
所得税を抑えて納税額を抑えるためにも経費をコントロールすることが大切です。
副業で経費にできるものにはどんなものがあるのかを解説していきます。
経費の発生する所得の種類
経費が使えるものは所得の種類によって分れています。
アルバイト・パートなど
アルバイトやパートの場合は、副業であっても給与という形で所得を得る形になるため経費は使えません。
経費や保険料などが引かれた後の金額が所得になるので、それ以外のお金は発生していないという考え方です。
物販・クラウドソーシング・アフィリエイトなど
アルバイト・パート以外の収入の場合、「雑所得」「事業所得」「不動産所得」の3つになります。
事業を継続するために仕入れや、備品の購入などが必要なものについては経費が認められます。
経費の範囲内であれば、使った分だけ所得を少なくすることができます。もちろん手元に残るお金も減るわけですが、事業継続に必要なものであれば所得税を減らしながらでも購入することができます。
いろんなものが経費にできる
副業でも色々なものが経費として購入することができます。
経費になるのはその支出が「事業継続のために必要な支出」かどうかです。
副業の場合はプライベートと、事業の境界が曖昧になりがちなので、日頃から自分で線引きをしておくことが大切です。
例えば買い物に出かけて、食料品を買ったついでにゴミ袋を購入し、事業で発生した不用品を捨てる際に使用するなど、ついついやってしまいそうになるパターンです。
後々の管理が面倒になるし、見落としがちな支出でもあるので普段から気をつけるようにしましょう。
事業のために使う支出は、事業用とプライベート用を分けて決済するのが後々のことを考えると大事になります。
割合に応じて経費に計上できるもの
経費といっても、副業の場合には全額経費に計上できるものは限られてきます。
物販なら仕入れ代金、ブログならレンタルサーバー代など事業のみに使ったものなら100%経費にできますが、副業の場合には事業とプライベートの境界がはっきりしていないので、100%経費にせずに割合で経費にすることがよくあります。
自宅兼事務所として副業をしている場合は、家賃、電気代、電話代、インターネットプロバイダ料金などが事業とプライベートで兼用されているケースはよくあると思います。
その場合には、事業に使った割合とプライベートに使った割合を分けて、事業に使った分だけを経費に計上します。
必要経費の割合は「事業に使った金額=支払金額×事業で使った割合」で計算します。それを家事按分(かじあんぶん)と言います。
家賃の場合の例
家賃を事業とプライベートで分ける場合には床面積で計算すると良いでしょう。
総床面積が60㎡で3部屋ある賃貸マンションで家賃が15万円、副業のために1部屋15㎡のスペースを使用していた場合。
「15㎡÷60㎡=0.25」で0.25が事業用に使われた割合になります。
「150,000×0.25=37,500」で37,500円が家賃に占める事業用の経費になります。
これを仕訳すると次のようになると思います。
借方 | 貸方 | 取引先 | 摘要 |
---|---|---|---|
地代家賃 37,500 |
銀行振込 37,500 |
●●不動産 | 事務所家賃 |
事業主貸 112,500 |
銀行振込 112,500 |
●●不動産 | 家賃 |
摘要の部分は後で見返した際にどんな項目だったかすぐに分かるように記載しておくと良いです。
経費にできないもの
経費にできないものもいくつかあります。
「医療費」「生命保険」などの所得控除の対象となるものの支出です。
これらは確定申告の際に、確定申告書に所得控除項目として記載します。
控除には上限もあるので、よく利用される生命保険やふるさと納税などの控除については節税のための知識として知っておくとお得です。使えるものは積極的に利用していきましょう。
証拠書類は保管義務がある
確定申告をすると、証拠書類(領収書・レシートなど)は保管しておく義務があります。
帳簿書類の保管期間は、白色申告の場合「5年間」青色申告の場合「7年間」それぞれ保管義務があります。
原則は原本を残しておく必要がありますが、事前に承認を得られればスキャンして電子データとして保存しておくことも可能です。
原本で保存する場合に厳密な決まりはないので、自分で見返した際にわかりやすい方法で保存しておくのが良いでしょう。日付ごとに紙に貼り付け閉じておくのが一般的です。
経費は所得税を減らすための大事な支出
経費をたくさん使えば所得が減ります。所得が減れば所得税を減らせます。
確定申告で所得税額を減らすには経費をうまく利用すると良いです。
無駄な経費は必要ないですが、作業効率化や事業拡大のためにお金を使って経費を使えば所得税の納税額を小さくできるのでオススメです。
ただ経費をたくさん使えば手元に残るお金も減るので、そのあたりのバランスは大事です。
確定申告は自分で納税額を申告する仕組み
確定申告は所得税の納税額を自分で計算して申告しなければいけません。
そのため見落とした経費などは申告されませんし、節税には自分でお金の出入りを整理し、減らせる所得を減らし所得控除をうまく利用する必要があります。
購入したもの全てで100%経費にすることはできないので、経費としで計上できる項目を日々整理していくことが大事になります。
やったら気付くレシートの重要性
経費を整理するようになると、レシートの重要性に気付かされます。
領収書やレシートには保管義務がありますが、確定申告や帳簿をつけたことがないと、レシートの大事さに気づかないものです。
普段の数百円の買い物でも年間で見れば相当な支出になります。それを毎日少しずつ整理していくと、確定申告時に余計な税金を払わずに済みます。
最近の会計ソフトならスマホでレシートを撮影するだけで仕訳までできる機能も出てきているので、そのあたりの手間ま以前に比べて格段に減りました。
ネットを使っての購入していれば明細などはダウンロードできるのにそのままのことも多いのですが、事業では決済ごとにプリントアウトしファイルに綴じておく必要があります。
毎日コツコツが節税には大事な作業です。