公開日:2020/08/27
最終更新日: 2023/01/04

【個人事業主向け】確定申告に必須の会計ソフトを徹底解説!

大多数の個人事業主の方が会計ソフトをまだ導入していません。

確定申告書作成に会計ソフトの導入を検討している方、会計ソフトがどんなものかよくわかっていない方におすすめの会計ソフトについて解説していきます。

本記事の内容

  • 確定申告に利用する会計ソフトとは
  • 会計ソフトの選び方
  • おすすめの会計ソフト

本記事では会計ソフトの種類の簡単な解説と、会計ソフトの選び方やおすすめの会計ソフトについて解説していきます。

個人事業主の場合、必ず会計ソフトは導入すべきです。
会計ソフトを使っている場合と使っていない場合では会計業務の負担割合が段違いです。

売上、経費の管理は大事なので会計ソフトを導入してミスなく正確な会計処理ができるようにしましょう。

個人事業主が確定申告に利用する会計ソフトとは

個人事業主が確定申告に利用する会計ソフトとは

確定申告書の作成や日々の記帳を手書きでやっていて面倒だと感じていませんか?

個人事業主の41.7%が会計ソフトを使わず手書きやエクセルで帳簿を作成し、確定申告書を作成しています。

業態によっては取引件数が少なく手書きでも十分に管理ができていると思われるかもしれませんが、それでも確定申告書の作成は非常に負担が大きいものです。

会計ソフトを導入すればこの作業負担を解消し、金額の集計ミスなどを無くしてくれます。

費用負担も小さく、業務効率を改善できるのでまだ導入していない場合は記事を参考に利用を検討してみてください。

インストール型・クラウド型の2タイプがある

会計ソフトにはPCにインストールして使用するインストール型のものと、クラウド上にデータを保存しインターネット経由で操作するクラウド型のものの2種類があります。

主な違いをまとめると次の通り。

インストール型クラウド型
使用方法パソコンにインストールして
アクセス
WEBブラウザから
アクセスする
対応OSWindows(一部Mac対応)Window、Mac
ネット通信不要必須
利用端末パソコンパソコン、タブレット、スマホ
支払いパッケージ、または
ダウンロード買切
月額または年額払い
バージョン年1回バージョンアップ常に最新
利用台数1台無制限

両者とも一長一短ありますが、ユーザーの利用状況に合わせて選択するのがおすすめです。

利用台数を見ればインストール型は1台のみ、クラウド型は無制限になっていてセキュリティ面で見ると大きな違いがあります。

インストール型は1台でしか利用できないので情報漏洩の可能性が小さいし、クラウド型の場合は多くのユーザーがアクセスできる分パスワードが流出すれば、情報流出の危険性があります。

個人事業主の35.3%が会計ソフトを利用

個人事業主の35.3%が会計ソフトを使って業務効率化を図っています。

会計ソフトの内訳はインストール型が61.1%、クラウド型が26.3%で多くの方がインストール型の会計ソフトを利用しているのが分かります。

クラウド会計ソフトの事業者別の内訳は次のようになっています。

クラウド会計ソフトの内訳

  • 弥生57.0%
  • freee20.6%
  • マネーフォワード14.8%

株式会社MM総研:個人事業主のクラウド利用率は26%、前年からの伸びは過去最高 ≪ プレスリリース

弥生のクラウド会計ソフトが半数以上を占めているのがわかります。

メモ

弥生は白色申告なら無料利用できるプランがあったり、利用料が3社で最安値

個人事業主の会計ソフトの選び方

個人事業主の会計ソフトの選び方

個人事業主の会計ソフトの選び方の最大のポイントは「業務効率化」です。

個人だからこそ使える時間は限られているので、売上向上につながるところにリソースを割きたいところ。
だからこそ、会計ソフト選びでもポイントになるのは業務をいかに効率化できるかになります。

その他にも会計ソフトを選ぶ際に見落とせないポイントはいくつかあります。

会計ソフト選びのポイント

  • 必要な会計機能はあるのか?
  • 維持費は高くないか?
  • 節税に役立つか?
  • 操作方法は簡単か?
  • サポートは受けられるのか?

会計ソフトの肝は会計業務の効率化です。
各社その点はしっかりと作り込まれていて、今では付加価値の部分でいかに他社と差別化できるかが焦点になっています。

会計ソフトの主目的は会計業務の効率化

副業で会計ソフトを使うことで得られる業務効率化の中で最も重視すべき点は会計業務を効率化できるかどうかです。

一人で業務の全てをこなさなければいけない個人事業主は、会計処理にかける時間も極力少なくしたいものです。

個人事業主は収益を上げるために時間を使う。利益に直結しない業務は可能な限り外部委託した方が無駄がなくなります。

会計ソフトはそんな面倒な会計業務を丸投げできる機能を備えたものを選びましょう。

取引データの取得を自動化したり、最適な勘定科目の候補を自動で入力したり、会計ソフトなら様々な業務が自動化できます。

青色申告できる会計ソフトを選ぶ

まだ白色申告で確定申告しているなら青色申告に切り替えましょう。

確定申告では申告方法によって控除額が大きく変わってきます。
青色申告は控除項目が多く、大きな節税対策が可能になります。

会計ソフトを選ぶ際には青色申告で確定申告書を作成できるものを選択しましょう。

青色申告した際のメリット

  • 最高65万円の青色申告特別控除
  • 家族への給与を経費にできる
  • 過去の赤字分を繰り越しできる
  • 減価償却の特例が使える

まだ青色申告を選択していない場合は「青色申告承認申請書」を提出するだけで次回から選択可能になります。

メモ

白色申告のままでは控除が得られずメリットが少ないので、節税するなら早めに青色申告に変更しましょう。

個人事業主におすすめのインストール型会計ソフト

個人事業主におすすめのインストール型会計ソフト

個人事業主の半数以上が選んでいるのがインストール型会計ソフトです。

クラウド会計ソフトの利用者数が伸びているとはいえ、クラウド会計ソフトが登場する前から利用されているものになるので安心感があります。

インストール型会計ソフトを選ぶポイント

  • 多くの人に使われている信頼感
  • ランニングコストの安さ

中でも利用者数の多い「弥生会計」と、満足度の高い「会計王」を紹介します。

弥生会計スタンダード

「弥生会計」はインストール型会計ソフトで売上実績No.1、個人事業主に最も利用されている会計ソフトです。

機能が充実しているのはもちろんのこと、サポートが充実しているのが選ばれている理由になっています。

オプションにはなりますが「あんしん保守サポート」では会計ソフトの使い方はもちろん、税に関する業務サポートまで受けられます。

セルフプランおすすめ
ベーシックプラン
トータルプラン
1年目0円0円22,000円(税抜)
2年目以降27,200円(税抜)34,500円(税抜)44,000円(税抜)

プランの違いはサポートメニューの多さです。
全てのプランにバージョンアップ製品無償提供がついているので、27,200円〜毎年最新版を利用できる権利を得られることになります。

公式サイト:料金・サポートプラン

会計王

ソリマチの「会計王」は利用者の満足度の高い会計ソフトです。

株式会社プラグ『業務ソフトに関する調査』で「使いやすさNo.1」「お客様満足度No.1」を獲得しています。

「MoneyLink」機能を使えば銀行口座、クレジットカードの取引情報を自動取得してくれます。

有料オプションの「バリューサポート」では年額33,000円(税込)で最新バージョンの無償提供のほか様々さビス特典が受けられます。

個人事業主におすすめのクラウド会計ソフト

個人事業主におすすめのクラウド会計ソフト

クラウド会計ソフトは上位3社でシェアを分け合っています。

事業者別のシェアでは弥生が57.0%、freeeが20.6%、マネーフォワードが14.8%、その他が7.5%で弥生が圧倒的なシェアになっています。

会計ソフトとしては老舗の弥生がクラウド会計ソフトでも知名度をもとにシェアを獲得している構造です。
ただ利用者の満足度で比較すると、freeeの満足度が高く弥生はそれほど高くはありません。

クラウド会計ソフトを選ぶポイント

  • バックアップ不要
  • 税理士への仕訳データ送信の手間をなくしたい
  • 初期費用の安さ

クラウド会計ソフトを利用する方の多くが、会計ソフトを選んだ理由に「料金の安さ」をあげています。
「機能の充実」についても選ぶ理由としては重要で、最低限必要な機能と各社が特徴として上げている機能についても解説します。

クラウド会計ソフトはOSを選ばないのもポイントです。Macの場合は利用できない会計ソフトも多いため、OSに関係なく利用できる点はポイントが高いです。

クラウド会計ソフト freee会計

クラウド会計ソフト市場でのシェア1位の「freee」
スマホアプリでの会計に力を入れていて、iOSアプリの会計ソフトシェアNo.1

初期費用最大30日間無料
会費月払いスターター1,180円/月(税抜)スタンダード2,380円/月(税抜)スタンダード2,380円/月(税抜)
年払いスターター980円/月
11,760円/年(税抜)
スタンダード1,980円/月
23,760円/年(税抜)
プレミアム3,316円/年
39,800円/年 (税抜)

主な機能

  • スマホでの確定申告書作成と提出
  • スマホ撮影で領収書の取り込み

30日間の無料期間あり

会計freeeに登録する

マネーフォワードクラウド会計

クラウド会計ソフトシェア第2位の「マネーフォワードクラウド会計」
同社のマネーフォワードクラウド確定申告に「クラウド請求書」「クラウド経費」「クラウド勤怠」「クラウド給与」を加えたパッケージ。

会費月払い3,980円/月(税抜)
年払い2,980円/月
35,760円/年(税抜)

主な機能

  • 請求書・経費・勤怠・給与管理機能が使える
  • 自動で仕訳入力のほかに条件による細かいカスタマイズが可能

マネーフォワードクラウド会計に登録する

弥生会計 オンライン

サポート体制が充実している点で利用しやすいと定評の「弥生会計 オンライン」
操作感などがやや分かりづらかったりするものの、操作サポートなどを充実させて対応している。

セルフプランベーシックプラン
初期費用1年間無料1年目15,000円(税抜)
会費26,000円/年(税抜)30,000円/年(税抜)

まとめ

多くの個人事業主の方がまだ会計ソフトを導入せず手書きでの会計処理を行なっています。

会計ソフトの導入が業務効率化に確実に効果があるので、必ず導入するようにしましょう。

会計ソフトにはインストール型とクラウド型の大きく2つの種類がありますが、人それぞれ用途にあったものを選択するのがベストです。

価格や機能をみてもどれを選択して良いか迷ったなら、インストール型なら「弥生会計スタンダード」、クラウド型なら「クラウド会計ソフト freee会計」を選択すれば満足いただけるはずです。

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